株式会社Greenspoon 黒崎廉

Vol.043 株式会社Greenspoon / 取締役COO・黒崎 廉さん

第43回は、「自分を好きでいつづけられる人生を」をビジョンに掲げ、生活に合わせた野菜をお届けするGreenspoonのCOO 黒崎 廉さんにインタビューさせていただきました!ベースにあるのは、お客様の楽しみや喜びを追求する考え方。ブランドの必要性や、今後の展望についてもお聞きしました。

黒崎 廉 
Kurosaki Ren
株式会社Greenspoon / COO

【 Profile 】株式会社ワンオブゼムにて事業開発PMを担当し、大手ECサイトを始めとした、様々なWebサービスのグロース事業に従事。代表の田邊、小池と共に2019年5月に株式会社Greenspoonを共同創業。 現在はCRM、SNS、サービス開発、CS、メディアなど、顧客体験に紐づく部署全体を担当。

サービスの軸は「ヒトを楽しませること」

NovolBa 原:事業を創られる上で、“大切にされている考え方”についてお聞かせください。

Greenspoon 黒崎 :私は前職ゲーム業界のベンチャー企業に入社し、広報やマーケティングなどの業務を経験しました。その中で、大切にしていたのが、お客様の目線に立ち考えることでした。
広報だったら、情報の先にどんな読者がいるのか。マーケティングなら、バナーを見た人がどう思うのか。 “サービスの先にいるお客様を楽しませること“を常に考えてきました。

:その想像力が今のサービス開発にも活かされているのですね。「人を楽しませること」を意識されるようになったのは、いつからですか。

黒崎:実は母も私と同じタイプで、「人を楽しませること」を大切にする家族でした。その家庭に生まれたおかげか、物心ついたころから、どうやったら人が喜んでくれるかを考えることが好きでした。

ちなみに、一緒に会社を設立した、弊社の田邊も同じタイプなんです(笑)。2人とも人を楽しませたいという思いがベースにあります。田邊は大学時代の友人で、バイト先で知り合ってからずっと仲が良く、私の“大親友”です。結婚式の2次会の幹事を一緒にやったり、ムービーを作ったりしていました。どうしたら喜んでもらえるかなと、アイデアが浮かぶ瞬間はとっても楽しいですね。

GREEEN SPOONとして提供していることも、突き詰めると「人に喜んでいただきたい」思いが根幹となっており、当時から軸は変わっていないのではないかと思います。

明確にすべきは、お客様は「誰」なのか

:人に楽しんでもらうために大切にされていることをお聞きしたいです。

黒崎:弊社でよく議題に上がるのが、「ターゲットは誰か」ということです。サービスを作る上で、お客様が誰なのかが見えないのは、一番良くないと思っています。
お客様の悩みは人それぞれです。だからこそ、どんなお客様に対して、どんな課題を解決するものなのか明確化することが重要です。届けたい相手のイメージが会社全体で明確に持てることで、軸足をぶらさずに、事業を進めていくことができます。

:届けるべき相手を明確にするために、実際どんなことに取り組んでいますか?

黒崎:メンバーはもちろん、代表の田邊や私もお客様インタビューを頻繁に行っています。社内でターゲットは誰なのかを考えた上で、実際にお客様とお会いして声を聞くことで、解像度を常に高く持つことができています。“誰のためのサービスか”を常に考えているのが、GREEEN SPOON の強みです。

ブランドの正体は、僕らの「意志」である

:商品のパッケージを見るとすぐに「GREEN SPOONだ!」と気づく、圧倒的なブランド力がありますよね。ブランドの存在をどう捉えられていますか。

黒崎:難しい問いですね。僕らが目指す未来を実現するためには、ブランドは必要なものだと思っています。
機能的でヘルシーにお腹を満たす食品は、世の中にたくさん存在しています。その中でGREEN SPOONを食べることで気分が上がるなど、「これが食べたい」と選びたくなる世界観を創っていきたいと考えています。

ブランドとは「意志」です。正解や不正解があるものではなく「僕らにはこういう意志がある」と発信することがブランドなのではないかと思います。弊社では、機能的な商品であることはもちろん、パッケージや同梱物、メッセージを通して「食べた人に幸せになってほしい」という意志を発信しています。その意志に共感して頂けたとき、本当の意味で商品がお客様の元に届くのではないでしょうか。ブランドがあることは、お客様に弊社の商品を選んでいただく理由の1つになっていると思います。

ブランドを浸透させる「ブランドプレイブック」の存在

:“ブランドは意志を伝えるものだ”、というお話がありました。意志を浸透させるために、どのようなことに取り組まれていらっしゃるのでしょうか?

黒崎:まずは、社内で共通認識を持つことです。そのために弊社には価値観や特徴などを言語化した「Brand Playbook」があります。日々更新されていて、今はバージョン3にまでなっています。

:Brand Playbookの価値はどんなところにありますか。

黒崎会社の軸がブレないところです。これがなかったら、GREEN SPOONの特徴や、伝えたいメッセージが少しずつ変わってしまっていたと思います。
僕は、ふと立ち止まったときに読み返すと、「GREEN SPOONってこうだったな」と立ち返ることができます。社内のデータベース上にあるので、社員もアクセスして確認することもできます。また、新しく加わったメンバーもこれを見ることで、組織が拡大していっても全員が共通認識を持って進んでいくことができています。
今のGREEN SPOONの世界観が創れているのは、このBrand Playbookがあったからだと思っています。

期待値を超えるためには“こだわり抜くこと”

黒崎:Brand Playbookは、社内だけでなく社外に向けたブランド浸透においても重要な役割を果たしています。商品をお届けする箱の中には「Brand Book」を同封しています。GREEN SPOONの商品についてお伝えするブックなのですが、そこで用いる表現も、Brand Playbookがベースになっています。
また、発信するだけでなく、行動も重要です。心の底からおすすめできない商品は作らない、ということです。商品を始めパッケージやダンボール資材、日々のメールに至るまで、とことんこだわり抜いています。期待値を常に超えられるように、意識して取り組んでいます。

自分を愛せる人が溢れる世界を実現したい

:今後の展望をお聞かせください!

黒崎:GREEN SPOONを食べて、自分を好きになる人や、自分を大切にする時間を持てる人が増えたら良いなと思っています。多忙な生活の中、自分自身の健康に目が向かなくなるのは往々にしてあると思います。購入いただいている方々はGREEN SPOONの商品を食べることで身体も心も健康でいられると感じ、自分への投資だと思ってくださっています。
自分のために、良い食生活を送ることで、自己肯定感があがり、自分を愛せる人で溢れる世界を実現したいと思っています。
サービス面で言うと、プロダクトはまだまだ完成系ではありません。お客様が思い描いている健康的な食生活、その中の野菜をGREEN SPOONが補っていきたいなと考えています。今後も、色々なプロダクトの形を追い求めていきたいと思っています。

株式会社Greenspoon

Gパーソナルテストでカラダの悩みや生活習慣から不足しがちな栄養素を特定し、自分に合ったレシピを選べる定額制パーソナルフード「GREEN SPOON(グリーンスプーン)」の展開。「自分を好きでい続けられる人生を」をビジョンに、「たのしい食のセルフケア文化を創る」をミッションに掲げる。 (INITIALより)

https://greenspoon.co.jp/


【編集後記】

強い意志があるからこそ、それがブランドを創り、共感するファンが集まることを感じました。組織が大きくになるにつれ、HOWの話が多くなってしまうことがありますが、Greenspoonさんは徹底した「WHAT」の思考で、届けるお客様の姿を想像して事業を進められているのがとても素敵でした。プロダクトを説明頂くとき、手に取りながら熱を持ってお話される黒崎さんの姿から、プロダクトを愛し、その先のお客様にも愛を届けられているのだなとすごく感じました。(原康太)


取材日:2022年10月27日
インタビュー / 編集 / 写真:原 康太
校閲:西 可菜子

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