VC Vol.011 BREW株式会社 / 代表・小原 崇幹 さん

VCに聞く!第11回は、今話題のBREW株式会社・代表の小原 崇幹さんにインタビュー。and factory株式会社を創業4年で上場させた経験をもとに、人々の新しい未来を“醸成“していく会社としてスタートアップへ出資、事業のサポート、そして自社事業まで手掛けている、その実態を徹底解剖させて頂きました!

小原 崇幹   Ohara Takamasa/ 代表

東洋大学在学中に1社目を起業。その後、複数の会社を経営した後、2014年にand factory株式会社を設立し代表取締役に就任。その後、取締役会長へ就任し現在に至る。また、2021年にBREW株式会社の代表取締役社長に就任と同時に、BREW株式会社の出資先である株式会社Greenspoonの取締役にも就任。(プレスリリースより引用)

1.創業時に「会社の未来設計図」を示す

NovolBa 原(以下、原):起業・上場経験ある小原さんが考える、スタートアップの創業期に特に大切にすべきことを教えて頂きたいです。

BREW 小原(以下、小原):組織の在り方・文化を創業期から作成し、その後もずっと考え続けることがとても大切だと思います。
スタートアップは事業に対して向き合い、数字を出すことに集中してしまうことが多く、早い段階で成長の壁に当たります。それを乗り越えるものが、組織の在り方・文化であると私は思います。

経営者が、私たちの会社は“こうあるべきだ”、“こうなっていく“という「会社の未来設計図」をしっかりと示すこと、それを軸に会社組織を創っていくことが重要です。

私自身の経験でいうと、and factory創業時より、創業時から「上場」という目標を掲げ、事業を進めました。メンバーそれぞれに計画と役割を伝え、組織全員で「and factoryの未来設計図」を共有できている状態を創ることに時間をかけました。

また、上場までを見据えた際、メンバーだけでなく、メンバーを支える家族の存在が重要であると思い、創業時に「社内報」を作成しました。社内報があることで、自分たちがどのような組織なのかを言語化する機会になりますし、会社のことが知れたり、メンバーの顔が見えることで、彼らの家族を安心させることができます。
家族が安心して応援できることで、離職率が低く、上場という目標に向けて、メンバー全員が集中して進んでいける状態を実現できました。
これらは全て、自分たちの目指すところを明確化した上で、そこに対する必要な要素を逆算し、自分たちの在り方・文化を考え続けていったからです。だからこそ、スタートアップにはそれを大切にしてほしいなと思います。

2.経営者は「経営」という一つの職種である

原:数多くのスタートアップを見てこられた中で、スタートアップの経営者がもつべき視点についてお聞きしたいです。

小原:経営者は『達成すべき数字の目標』と『目指すべきビジョン』、両方をもつべきだと思います。
営業などの職種に関しては会社の目標数字がわかりやすい指標となる一方で、直接数字と関係を持たないエンジニアやデザイナーなどの職種にとって、物事を数字で語ることは難しいです。
そのようなメンバーに対しては、会社の将来の社会的立場、ビジョンを明確に言語化して伝えることが非常に重要となります。 

営業やデザイナーなどの職種があるように、経営は経営という一つの職種であると思っています。会社は“こうあるべきだ”ということを数字とビジョンの両方でバランス良く伝えられることが経営者の責務です。 

メンバー全員がフルパフォーマンスを発揮できる組織を創ること、つまり、経営者は「組織の環境創りを行う人」だと私は思っています。 

3.世の名に新しいもの・価値を提供するクリエイティブ・ブティック

原:BREWさんの事業概要・特徴についてお聞きしたいです。

小原:BREWは世の中に対して、新しい価値や世界を創っていくことに様々な角度でチャレンジする会社です。チャレンジの一つとして自社事業はもちろん、他の素晴らしいスタートアップのクリエイティブ部分のサポート、VCという立場での投資も行っています。
特にクリエイティブのサポートに関して、BREWには、エンジニアやデザイナー、広報、上場企業を創った経験のある私など、色々な実績あるタレントが揃うチームであるからこそ、スタートアップに必要なサポートを行うことができています。

私たちBREWは世の中に新しいもの・価値を提供することが好きな人たちが集まる集団です。だからこそ、投資だけでなく、クリエイティブ・ブティックとしてスタートアップの事業化までに関わり、共にチャレンジしています。

私の場合は会社を上場させた経験を活かし、スタートアップの経営計画までに入り込んで相談に乗ることが多いです。私の知見をダイレクトに伝えられるからこそ、挑戦するスタートアップが今後どう事業を成長させていくのか、どこを目指すのかという事業戦略まで入り込み、サポートさせて頂いています。

また、私たち自身が「スタートアップスタジオ」という機能を持っており、自社事業を展開することで、自らもチャレンジするスタートアップマインドを持ち続けることを大切にしています。

4.世の中へどんな影響を与えたいかという未来への視座の鮮明さ

原:BREWさんが投資される上で大切にされていることをお聞きしたいです。

小原:経営者が、目指す未来をしっかりと示し、それがメンバー全員に浸透しているチームかどうかを見ています。そういったスタートアップはやはり創業1年目から一緒にやっていきたいと思います。マーケットサイズや売り上げ規模などの数字的な価値だけではなく、自分たちの事業をもとに、世の中にこんな影響を与えたい、という未来への視座の鮮明さをどれだけ持たれているかということが一番重要な投資基準と考えています。未来については明確に全てが見えてなくても良くて、見るために必死に努力をしているかということが大切です。

自分たちは人生をかけて、ここを目指すという視点を持っているスタートアップは共に挑戦していて気持ち良いですし、やはり成長スピードを速いです。

幸せな世界を実現するため、チャレンジを加速させる

原:BREWさんの今後の展望をお聞かせください。

小原:
会社として、自社事業・スタートアップのサポート・スタートアップへの出資という3つのジャンルでチャレンジし続けるとともに、それぞれの価値を最大化させることに注力していきます。3つのチャレンジは、世の中に対する影響力として大きな要素だと捉えているので、そこを私たちBREWというチームで進めることで、「世の中をもっとより良いものにする」、「幸せの世界を創っていく」ことを実現していきたいと思います。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000076631.html

そのために、組織を更に拡大をしていく予定です。数人で始めた会社も今や40人程の組織になりました。今期は70人を超える予定で採用を進めています。もし今回、この記事を読んで、BREWは面白そうな会社だな、私も入りたい、チャレンジしたいなと思う方がいたらぜひ連絡頂きたいです。私たちはそのような積極的な仲間を募集しています。

また、7月以降の大きな動きは、自社事業を今まで以上にスピードアップしてチャレンジしていきます。現状、子会社は3つあるのですが、その事業はもちろん、株式会社マクアケとの業務提携など一気にBREWとしての自社事業を仕掛け、世の中へ発信していく予定です。

※株式会社マクアケとの業務提携については下記プレスリリースを参考ください。

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000076631.html

BREWは「PRに強い会社」、「クリエイティブが強い会社」、「投資会社」など見る方々によって、様々な捉えられ方をされます。全てが正解だと考えていて、BREWという存在の価値をしっかりと届けられている証拠だと考えています。私たちの事業が何か一つのソリューション提供という形でないからこそ、提供できる強みであり、これからも色々ないろんなことにチャレンジする姿勢を大切にしていきたいと考えています。


BREW株式会社

「人々の新しい未来を“醸成”していく」をミッションに掲げている。様々な経験を持つメンバーで構成されたクリエイティブ・ブティックとCVC機能を通して、出資のみならず、プロダクトや事業を伸ばすための経営・ファイナンスから実務の業務支援まで全面的にサポートし、スタートアップの成長を後押しする。加えて自社事業も複数展開。(会社HPより引用)

BREW Inc – 人々の新しい未来を“醸成”するクリエイティブ・ブティック


【編集後記】
エントランスの「BREW」という青く光る文字が印象的なオフィス、その素敵なオフィス空間も小原さんが拘って作られたそうです。目指すところを明確に示した上で、メンバーを一番に、組織、環境を考え抜かれる小原さんの言葉を聞いて、メンバーの方々が小原さんについていきたい!と思う理由がとてもわかりました。取材で訪れた際も、小原さんだけでなく、オフィスにいらっしゃるメンバーの方々がとても素敵な笑顔で迎えてくださり、BREWカルチャーのファンになりました。(原康太)


【編集後記】
エントランスの「BREW」という青く光る文字が印象的なオフィス、その素敵なオフィス空間も小原さんが拘って作られたそうです。目指すところを明確に示した上で、メンバーを一番に、組織、環境を考え抜かれる小原さんの言葉を聞いて、メンバーの方々が小原さんについていきたい!と思う理由がとてもわかりました。取材で訪れた際も、小原さんだけでなく、オフィスにいらっしゃるメンバーの方々がとても素敵な笑顔で迎えてくださり、BREWカルチャーのファンになりました。(原康太)


取材日:2022年6月9日
インタビュアー:原 康太

写真:原 康太  
撮影・編集:山田 直哉

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