「Startup Now」
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最新スタートアップの動向を知りたい方は要CHECKです。
今回は、株式会社テックドクターの代表取締役 湊 和修さんが登場。
テクノロジーとデータで医療業界とヘルスケア産業をサポートするために、
「SelfDoc.」「SelfBase」というサービスを提供しています。
医療、メンタルヘルスの領域を発展させるために奮闘する湊さんに、
5つの質問をぶつけてみました!
1. テックドクターを創業した理由
きっかけの一つは、自分の親が大病を患ったことです。本当にパワフルな人でしたが、手術を経て入退院をくりかえすうちに不調となってしまい、本人も家族も大変な経験をしました。精神疾患は、精神科・心療内科に行っても5分程度しか見てもらえず、医師も治ったかの判断が難しい。その課題を何とかできないかという思いが芽生えました。
その思いから、勤めていた会社を辞めて慶応大学の精神科に研究員として入局しました。デジタルやデータを用いてメンタルヘルスの分野を発展させたいと思ったんです。
また、それまでは広告関係の仕事をしていましたが、自分自身が40歳を過ぎるにあたり、これからの人生はお金を稼ぐことだけではなく、だれかに「ありがとう」と言われる社会貢献をしたいと思い始めていました。このような経験と想いが繋がり、テックドクターを起業しました。
2. プロダクト開発で大変だったこと
メンタルヘルスの研究をサポートするために、ウェアラブルデバイスを利用して集めたデータやそれを解析したものを提供したのですが、医療機関からは、「医療機器ではないから」、「そのようなデータは今まで使ったことないから必要ない」、という声が多くハードルが高かったです。
ただ、新しい事をやっていれば否定されることが前提なので、心を折らずに「どうやったら相手に価値を提供できるのか」を常に考えて、前に進み続けることが必要でした。
3. マーケットの課題はどこにあるのか?
医療というのは、調子が悪くなった人を周りが気遣うところから始まります。ただし、新型コロナやリモートワークにより個人が孤立、社会が変わっても医療制度はすぐに変われないためサポートが弱くなってしまいます。現在、うつ病は年間200万人と言われていて、これは社会的に大きな課題となっています。
また、メンタルヘルスには、マインドフルネスなど様々な手法があるものの、多くのものは効果が感覚的で定量的ではないのが現状。患者さんの状態がデータで分かるような、デジタルバイオマーカーを拡げていきたいと思っています。
4. 会社の特徴・文化は?
スタートアップは、リスクマネーをお預かりして、社会課題だけれども大企業が取り組むには不確実性が高い課題を解決するために挑戦する存在でなければならないと思っています。私たちは、世の中の誰かに喜んでもらえるために、役に立つために挑戦したい、と真剣に考えているチームであり、普段の仕事でも、その文脈で会話をしています。
一方で、楽しくやろう!という雰囲気も大切にしています。メンバーが、自分たちのプロダクトを使って自分の健康状態を確認したり、周りと共有しながら楽しんで働いていますね。
5. 作りたい世界は?
私たちが提供しているようなデータや分析を、オンライン診療などの形で既存の医療現場にも広げていけたら面白いと思っています。オンラインによって場所の非同期が実現できて、データを用いることで必ずしもリアルタイムでなくても診療が可能になります。このように、場所と時間を非同期にすることで、医療の幅を拡げていきたいと考えています。
サービス
「SelfDoc」
ウェアラブルデバイスで取得できるバイタルデータを活用し、自分の調子を正しく把握したり、周りと共有して見守り合うための メンタルヘルスソリューションです。日常生活を送りながら健康ケアができるようサポートする健康コミュニティ構築支援サービスと、メンタル不調の患者・医療者間でデータを共有し、治療のサポートや院外の見守りを行う 精神科向け「ウェアラブル外来」サービスを展開しています。調子の良いときも悪いときも、データを通して見守り合える社会の実現を目指します。
「SelfBase」
ウェアラブルデバイスやグルコース値モニタリングデバイス、環境センサーなどのロングタームデータの解析に特化し、デジタルバイオマーカーの開発を支援する運用・解析基盤です。
大量のロングタームデータから特徴となるデータを抽出し、例えば、痛みや発作、不調の予測などを行うアルゴリズムを作ることで、今後さらに活発化すると予想されるDTx(デジタルセラピューティクス)の開発にも活用いただけます。不調の事前予測や、介入による効果を解析することで、様々な社会課題解決に寄与していきます。
株式会社テックドクター
株式会社テックドクター
設立日 :2019年6月21日
所在地 :東京都港区六本木7-15-7 新六本木ビル SENQ六本木
代表者 :湊 和修
事業内容:デジタルバイオマーカー開発プラットフォーム事業 ウェアラブル・メンタルソリューション事業
WEB :https://www.technology-doctor.com/
問合せ :https://www.technology-doctor.com/contact/