メンバーのWell-Beingを支える、話題のサービス4つ

革新的な挑戦に躍動するスタートアップとベンチャーキャピタル、大企業の次期経営幹部などキーパーソン限定の新産業創造プラットフォーム『STORIUM』。4月21日にオンラインで開催された「Well-Being」領域で活躍するリーダーズ4名のピッチに潜入した。
※STORIUM https://storium.jp/about/

ウェルビーイングとは、「肉体的・精神的・社会的、すべてにおいて満たされた幸福な状態」を意味し、昨今、個人の働き方、起業の組織作りにおいて重要視されている。いま最前線で活躍するスタートアップ4社の取組みや想いについてレポートする。

「Well-Being経営」、幸福度を考える正解のなき問い


主催者である株式会社グランストーリーより、本イベントMCを務める風間さんよりお話があった。

株式会社グランストーリー:風間 健人 氏 Kazama Kento

働く一人一人の個性を尊重しながら、いかにして創造性・生産性の高い働く環境をデザインするか。そしてチームの結束力を高め、革新的な挑戦を続ける組織としてアップデートし続けられるか。

「Well-Being経営」とは働くすべての人たちの幸福度を考える、「正解のなき問い」であり、すべてのリーダーが真摯に取り組むべき重要テーマとなっている。

今回登壇するのは、テクノロジーとアイデアで次世代に素晴らしいウェルビーイングな環境を届けようとする4社である。本イベントを、この領域への理解や、重要な取り組むべきテーマとして、一緒に学び、問いを深めあう機会となることを願っている。

人の内面を可視化し、採用・組織創りを改善する

1. 『ミキワメ』 株式会社リーディングマーク・飯田 悠司 氏

起業当初より「人の自己実現をサポートしたい」という想いを持ち、事業に取り組んでいる。

『ミキワメ』が運営するサービスは2つで、その企業で活躍できる人材基準を可視化・分析・定義できる「ミキワメ適性検査」、社員のメンタル状態を可視化、幸福度を高める「ミキワメウェルビーイング」

「適性検査」は、活躍する人材を一目で見極める。リリース2年で導入企業が5倍に成長し、中小・中堅企業から大企業まで幅広い層に導入が進んでいる。

「ウェルビーイング」は過去のメンタル状態を記憶、そのデータを活用し、わずか2分で人のメンタル状態を明らかにできる仕組みを構築。心の状態と性格を踏まえ、企業の組織作りにおける、適切なマネジメント方法についてアドバイスする。

人の心の状態・内面を正確に明らかにし、企業の採用や組織作りを改善するクラウドサービスを提供する。

ミキワメ適性検査

ミキワメラボ

株式会社リーディングマーク

人材の資産価値の最大化が、継続的な企業成長を実現する

2.『revii』株式会社ZENKIGEN・野澤 比日樹 氏

※上記の左図「貸借対照表における人的資本の流れ」は、ZENKIGENが考える図となり一般的なものではありません。

禅の言葉「人が持つ能力の全てを発揮する」を意味する“全機現”から社名を取り、「テクノロジーを通じて、人と企業が全機現できる社会の創出に貢献する」をビジョンとして掲げる。

企業における上司・部下の関係性改善とパフォーマンスの最大化を課題として捉え、企業内で実施される1on1を基軸に上司と部下の関係性を可視化、改善するプロダクトとして、『revii(リービー)』を提供。


『revii』上で1on1面談を実施し、その動画を解析。メンバーの状態や関係性を可視化し、客観的なフィードバックを受取ることができる。定期実施することで上司の自律改善を促し、企業内での最適な人材マネジメント、チーム編成をサポートする。

また、同社では採用DXサービス「harutaka」(ハルタカ)の提供も行っており、採用面接時から入社後における100万件以上のビッグデータを元にAIプロダクトを開発している。

人材の資産価値を最大化し、利益拡大に繋げ、最適な人材投資と継続的な成長を促していく。

株式会社ZENKIGEN

revii(リービー) | つながりを強化する1on1改善サポートAI

デジタルバイオマーカーで、データ診療を実現する

3.『TECH DOCTOR』 株式会社テックドクター・湊 和修 氏

慶應義塾大学のWell-beingを研究する精神科の研究チームが、大量のウェアラブルデバイス等のデータを、バイオマーカーとしても医療においても、医師の判断のサポートにも使うことができるのではないか、と創業した会社。

精神疾患の診断方法が、「医師の主観的な判断」に依存し、医師の時間的な負荷を強いている課題を解決するため、ロングタームデータからうつ病判別のアルゴリズムを独自開発、定量化できるデジタルバイオマーカーを開発している。
更に医療現場に合わせてUX化し活用されている。都内4つのクリニックでサービス導入、創薬現場にも採用されるとともに、企業における休職予防、復職支援といった産業現場でも活用され始めている。

TechDoctor – Data Based Healthcare (technology-doctor.com)

チャットツールに連携するだけで、自己実現と企業の成長を後押し

4.『wellday』 株式会社wellday・牟田 吉昌 氏

チャットツールに連携するだけで、従業員のエンゲージメント・Well-Beingが分かり、改善できる日本初のエンプロイーサクセスプラットフォームを提供する。

具体的にはSlackやTeamsなどのテキストデータから心理状況を把握、メンタルをAIの人口知能にて予測し、早く正しく判断できるものとなっている。AIによる客観的な予測を実現し、ただ可視化するだけでなく、改善までをサポートする一気通貫のサービスとなっており、組織作りに貢献する。

サービス導入企業のログイン率(使用率)は高い指標を示しており、既存顧客からの反響も多く得ている。

wellday(ウェルデイ) | 日本初のエンプロイーサクセスプラットフォーム

【編集後記】
国としても人材資本開示が夏頃に発表されるという動きがある中で、特に企業はWell-Beingに対する行動・施策を行っていくべきだと感じた。過去、私も働き方に関するアンケートを受けたことがあるが、データ収集が目的となっていることに違和感を覚えた。今回登壇した4社のサービスは、根底から課題を捉えた上でその後の行動までフォローできるようなものであり、とても魅力的なサービスに感じた。


取材日:2022年4月21日
記事作成:原 康太

校閲:神成 美智子

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