facing 川﨑勇樹 

Vol.009 facing株式会社/ 代表取締役・川﨑 勇樹 さん

第9回は、カスタマーサクセスのコンサルティングやカスタマーサポート代行業務を提供するだけでなく、属人的な業務をAIでデジタル化し業務効率化を実現するfacing株式会社の代表取締役・川﨑勇樹さんにインタビューさせていただきました。2021年6月に会社を登記し、すでに20名規模の組織に成長。組織を短期間でどのように作り上げてきたのか、川﨑さんの魅力溢れるお人柄、また、カスタマーサポートのあるべき姿についてお伺いしました。

川﨑 勇樹 Kawasaki Yuki  / 代表取締役

NovolBa西(以下、西):初めてお会いしたときから感じていたことなのですが、川﨑さんは人を惹きつける力というか、人を先導していくパワーがありますよね!

facing 川﨑(以下、川﨑):そんな風に西さんから言って頂けると嬉しいです。もしパワーを感じて頂けるのであればそれは後がないからだと思います (笑)

西:そうなんですね!オフィスを訪問させて頂いたときも、独特な空気感というか、川﨑さんパワーみたいなものをビンビン感じました。(笑)そのパワーはどこからくるのですか?

川﨑:僕は若い時から事業の立上げをしていまして、看板もなければ、売るモノも確立されていない状態で営業をしていました。そこで身に着けたのかもしれません。売るモノが確立されていないフェーズでは、何に力をいれるかというと、当たり前ですが営業と採用です。新規営業を振り返ると、導入実績もなく、大手企業からの資本も入っていないため、話を聞いてもらうことに苦戦して、地獄でしたね。(笑)そんな状態で、どうやって仕事を取るかというと、クライアントの期待値コントロールとヒューマンパワーになってきます。 

模索しながら走り続けてみえてきたもの

﨑:たとえば、僕らの立場とは対照的な実績がある企業が発注を受けたとします。もしも、トラブルが起きてもクライアントからは「●●社が防げないならしょうがない」で終わります。一方、僕らが同じ内容、価格で発注を受け、トラブルが起こると同じようにはいきません。
そうならないために、まず価格を下げることでクライアントの期待値を調整し、トラブルが起きても炎上しにくい状況を作りだします。
そして、実績がある会社以上に結果を残す。そうやってひとつずつクライアントと信頼関係を構築していきました。もちろん、価格を下げてもトラブルになってしまうこともあります。
それを収めるのは自分自身のパワー、ヒューマンパワーになりますね。

西:たしかに、サービスやプロダクトが良いとそれだけで売れる場合もありますね。川﨑さんの場合は、数々のピンチを乗り越え、クライアントとの信頼を築いてきたんですね。

川﨑:そうですね。採用もヒューマンパワーでしたね。通常は事業内容や、ある程度大きな会社になると福利厚生も会社の魅力の一部としてアピールできます。でも、今の僕らのような実績がない、もしくは売りモノが理解されづらい場合は裸で勝負するようなものです。そのため、小さなことかもしれませんが、個別にカスタマイズしたスカウトメールを送付し、返信があれば、即座に反応する。そういう小さな積み重ねで、優秀な人を巻込んでいきました。

これまで実績も売りモノも見えない中で走り続けていたことによって、無意識にヒューマンパワーを打ち出すスタイルになっていたと思います。また、「川﨑と働きたい」と言ってくれる人の期待を裏切らないためにも 「絶対に会社の成長スピードを落とさない」と心に決めていて、事業を推進しています。

顧客対応で終わらないカスタマーサポートを

西:ここからは、facing株式会社の今後の展望についてです。このカスタマーサポートといわれる職種を、今後どうしていきたいのか教えて下さい。

川﨑:カスタマーサポートは、顧客満足を獲得するためにとても重要な役割を担っています。しかし、誰でもできる業務として認識され、職種自体が軽視されることもあります。まずはそこを変えていきたいと思っています。
カスタマーサポートは、顧客対応だけをしていれば良いと思う方が多いですが、実は、一番全体が見える大切なポジションで、カスタマーサクセスの戦略を考え、関わる人をコントロールすることが結果を残していくために必要になります。僕たちは、優秀な人材を育成し、その方たちがプロジェクトで成果を残すことによって、カスタマーサポートという職種の価値をより高めていきたいと思っています。


また、これはクライアントの課題解決にもつながっていくと思っています。例えば、一般的な企業の場合、リストマーケティング、テレマーケティング、カスターサポートと、セクションごとに事業部がまたがることが多いです。よくあるのですが、ユーザーとのファーストコンタクトになる、テレマーケティングが、顧客満足度に向けてシナリオを描かずに次のセクションに繋げるとします。結局最後に対応するカスタマーサポートがクレームを抱えやすくなります。これはクライアントにとっても、お仕事を頂く我々にとっても望ましくありません。

クライアントの課題解決、カスタマーサポートの価値が正当な評価されるためにも、一歩ずつ結果を残していきたいです。

facing株式会社

「不合理が創造する感動的な顧客体験が、合理的なDX時代への架け橋となる」を理念に掲げ、カスタマーサクセスのコンサルティングや、カスタマーサポート代行を提供。また、カスタマーサクセスの属人的な業務をAIでデジタル化し業務効率化を実現する。
https://facing.co.jp/






【編集後記】
取材前に社員の方とお話させて頂き、入社の決め手をお伺いしたところ「川﨑さんです」とのこと。
人を惹きつけ、大切にされているところが素敵だなと思いました!(西)

取材日:2022年1月18日
インタビュアー:西 かなこ  写真:原 康太  編集:神成 美智子

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