AGE technologies 塩原優太(代表取締役CEO)

Vol.008 株式会社AGE technologies / 代表取締役CEO・塩原 優太 さん

第8回は、「高齢社会にテクノロジー革命を起こす」をミッションに掲げ、挑戦されている株式会社AGE technologies・代表取締役CEO 塩原 優太さんにインタビューさせて頂きました!

塩原 優太  Shiohara Yuta  /代表取締役CEO 

新卒でIT広告代理店のオプトに入社、Web広告の運用実務を経験。その後アプリ開発を行うスタートアップを経て、中小企業の相続・事業承継に特化したコンサルティング企業へ入社。拡大する超高齢社会に起こる課題の大きさを感じ、2018年、マーク・オン(旧社名)を創業。2021年、AGE technologiesへ社名変更。

原体験がなくても、仲間と事業の壁を乗り越える

NovolBa山田(以下、山田):塩原さんはAGE technologiesを創業されて、相続手続きの非効率をデジタルで解決しようとされています。ただ相続に関して原体験があるわけではないとご自身も語られていますが、どのような事をモチベーションにして困難を乗り越えているのでしょうか?

AGE technologies塩原(以下、塩原):相続手続きに関する課題を解決して社会を良くしたい、困っているお客様を助けたい、ということが原動力になっています。それに加えて、会社のメンバーやステークホルダーなどを絶対裏切らない、信頼してくれた人に恩返しをしたい、という強い思いが自分を支えていると思います。

山田:関わっている方々への“思い”は、どこから来ているのでしょうか?

塩原:もともと、起業した理由の一つが「会社作りをしたい」という事でした。良い会社を作って、大事な仲間と一緒に困難や喜びを分かち合いながら成長していきたいと思っています。幼少期から高校卒業までずっとサッカーをやっていたのですが、サッカーはメンバー同士の信頼がなくては勝てません。その経験から、チームで何かを成し遂げることが最高に楽しいと思うようになりました。事業は辛いことも多いですが、仲間と過ごす素晴らしい瞬間を、できるだけ多く経験できるような人生にしたいですし、それを糧に今後も困難を乗り越えていきたいです。

山田:すごく素敵な思いですね!起業をすれば何かしら困難はあるので、乗り越え方は経営者によってそれぞれですね。

塩原:そうですね。困難に直面した時や、大きな問題が起こった時に、それでも自分の気持ちを繋ぎ止めるものはあった方がいいと思います。それが事業領域に対する原体験であっても、他の何かでも良いと思います。僕の場合は、それが「会社」や「仲間」からきているところが大きいです。

マインドと環境を整えて行動をおこす

山田: 塩原さんは20代で起業されましたが、実際に起業しようと思っても行動に移せない人も世の中には多いと思います。塩原さんはなぜ動けたのでしょうか?

塩原:確かに行動を起こすのは難しいですよね。私も大学時代に起業したいと思いながらも、卒業後は広告代理店に就職をしました。起業への思いが強く、1年でその会社を退職しましたが、スタートアップへの転職を経て、ようやく起業できました。

人それぞれだということは前置きしたうえで、私が起業へと踏み出せたポイントは2つあると思っています。
1つは「マインド」です。「これをやり遂げるんだ」という覚悟を持ち、失敗に対する不安は持ち過ぎない方が良いです。私は当時、「失敗しても死にはしないから大丈夫」、「どうなっても食べていける」と変な自信を持つようにしていました(笑)。
もう1つは「環境」です。私は関西出身ですが、東京に来たことが大きかったように思います。当時から東京では起業が特別なことではなくて、実際に知り合いが社会人1年目で会社を辞めて起業していました。「起業」が身近に感じられる場所やコミュニティに意図的に身を置くことで、自分の行動を促すことも大事だと思います。

「普通の人生で終わりたくない」という思い

山田:塩原さんは起業への思いが強く、実際に行動を起こせたわけですが、もともと起業をしたいと思うようになった背景について教えてください!

塩原:高校生の頃から、「普通の人生で終わりたくない」と思っていたことかもしれません。私の両親はサラリーマンだったのですが、自分は違う道に進みたいと感じていました。その中で、大学時代に起業家や経営者の本を読んで興味が湧き、起業したいと思うようになりました。なぜ「普通に終わりたくない」という気持ちを持ったかは、自分でもよく分からないのですが、その思いを持ち続けていた事が起業に繋がったのだと思います。

AGE technologiesが目指す世界と自分のありたい姿

山田:現在は相続手続きのデジタル化を事業として行っていらっしゃいますが、今後の事業の展望があればお聞かせください。

塩原:私たちの事業は、Age tech(エイジテック)と呼ばれるITの領域になります。現在は、相続が発生した際の手続きに関するサービスを提供していますが、相続が発生する前の生前準備もとても大切です。今後はその分野にも展開していきたいと考えています。
また、Age techの分野は決して相続だけではありません。例えば、介護や医療領域、高齢者の買い物など日常生活に関する事もAge techで解決したい課題の1つです。日本は世界で高齢化比率が一番高い国なので、Age techで高齢化に伴う課題を解決することが、日本を良くしていくことにもつながると思っています。将来的には、Age techの様々な領域にサービスを拡げていきたいです。

山田:ありがとうございます。最後に、宜しければ塩原さん個人としての展望を聞かせてください!

塩原:Age technologiesを上場させて10年、20年この事業をやり続けて、高齢社会の課題解決にコミットしていきたいです。私は「起業家」のことを大変リスペクトしていて、社会の中で最も尊い存在だと思っています。世の中にはスポーツ選手や芸能人など様々な影響力を持つ方々がいますが、世の中をより良い方向にアップデートしていくのが起業家の仕事だと思っています。自分もその1人でありたいし、事業をつくり社会を良くする側の人間であり続けたいですね。

山田:素敵なお話、ありがとうございました!

株式会社AGE technologies

相続で発生した自宅や土地などの不動産の名義変更手続きができるサービス『そうぞくドットコム不動産』を運営。戸籍の取得、申請書の作成など、煩雑な手間のかかる作業がオンラインで完結できる。相続手続きの負担ゼロを目指した新しいWebサービスで、累計登記不動産件数1万件を突破し、30代〜70代まで幅広い世代の方が利用中。
https://age-technologies.co.jp/

【編集後記】
Age techによる社会課題の解決に対する情熱と、会社のメンバーやパートナーなど関わってくれた方々を裏切らないという塩原さんの強い気持ちが感じられて、とても魅力的な経営者だと思いました。塩原さんなら、今後も事業を拡大してより活躍されると思いますので、とても楽しみにしています!

取材日:2022年1月17日
インタビュアー:山田 直哉  写真:西 可菜子  編集:神成 美智子

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