今回は、「データの力で”経営”を再発明する」というミッションに掲げ、あらゆるAPI経由のデータ収集を可能にするデータクローラープラットフォーム「Collectro」をコアにしたデータ分析特化のDXソリューションを提供する株式会社Hogetic Lab。
泥臭く営業し、着実に事業を進められる、代表取締役の大竹 諒さんに5つの質問をぶつけてみました!
1. 創業した理由
当初、自分が起業するとは全く思ってなかったですし、サラリーマンでぬくぬくやっていくだろうな、と思って社会人生活をスタートしました。ただ、社会人生活も2年が過ぎたあたりから、先が見えてしまい、この先10年後、20年後も同じなんだろうなと思い始めました。その時は、医療系の出版社で仕事をしていたのですが、時代の流れもあるし当時会社で取り組んでいた分析領域の能力を強化したいと思い、DeNaに転職しました。
入社してみると、会社経営や事業の意思決定について、しっかり揃ったデータを基に判断していく会社なんです。DeNAのような企業はこれができているのですが、そうでない会社はたくさんあって、そこにすごく”格差”なようなものを感じました。これをビジネスで解決しようという想いが次第に強くなり、最初は副業でメンバーとやりながらも、最終的にHogetic Labを起業することにつながりました。
2. マーケットの課題はどこにあるのか?
課題の一つは、企業の中で経営の意思決定に関するデータはあるものの、社内のITシステムの問題で分析ができない状態にあること。もう一つは、分析をそもそもやったことある人がいないので実行できないか、やろうと思うような文化が会社にない、という人やカルチャーの課題があります。この分野では、この二つの課題がかなり根深く、だからこそ、システム課題はCollectroで、文化課題はBizscholaで解決できるようにすることで、あらゆる企業が外部に頼らず自社の人員でデータを使ってより効果的な意思決定ができるようにしたいと考えています。
3. このマーケットで挑戦する面白さは何か?
Hogetic Labは、企業の社内システムや広告、SNSなどの多様なデータをクローリングして集めるサービスを提供しているのですが、データを集めて可視化することにだけフォーカスしている訳ではありません。そのデータを企業がどう利活用するのかの型まで考えて、提案提供しています。様々な業界におけるデータ利活用の「レシピ」を作っている感覚で、それが顧客のデータ経営に役に立つものになっていくのが、とてもやりがいがあり、面白いと感じるところですね。
4. 会社の特徴・文化は?
特徴の一つは、正社員全員が元々データ分析のドメインマスターだということですかね(笑)。データの領域は泥臭い部分もあるのですが、お客さんとしっかり向き合って、一緒に汗をかいて、価値を出し続ける。そのためか、顧客満足度はかなり高い会社ですね。
また、ユニークな福利厚生が一つありまして、「研究日」という制度があります。月に1回取れるのですが、その日は絶対にミーティングを絶対入れず、自己研磨のために何をしても良いんです。映画を見に行ったり、勉強していてもいい。これは、私も社内も子供がいるメンバーが多いのですが、有給だと全て家族のために使ってしまうことも多い。それは良いことなのですが、自分を高めるために、月一日このような特別な日があるのは、メンバーからも好評ですね。
5. 実現したい世界は?
少子高齢化で労働人口が減ってくる日本において、特に人が足りなくなる産業ほどデータを利活用して、意思決定を効率的に回していくことが生産性という視点では重要になります。1人の生産性を上げることで、日本の産業が停滞せず発展を続けていく状態を作りたい、そうなると会社経営にデータの利活用は絶対に必要になってくるはずです。
そのために、私たちはデータを活用した意思決定の型を構築して、提供していくことが労働人口不足の問題に対する一つの答えになると信じています。また、分析そのものがサステイナブルな取り組みになるように文化面に継続的にアプローチできるBizscholaの提供も大事にして、システム面・文化面、両面から分析を全国に届けていきたいです。
プレシリーズAラウンドで2.2億円の資金調達
【以下プレスリリースより引用】:
あらゆるAPI経由のデータ収集を可能にするデータクローラープラットフォーム「Collectro」をコアにしたデータ分析特化のDXソリューションを提供する株式会社Hogetic Labは、mintとFFGベンチャービジネスパートナーズを共同リード投資家として、株式会社CLホールディングス、株式会社コムレイズ・インキュベートらを引受先とする第三者割当増資と融資により、約2.2億円の資金調達を実施いたしました。
本資金調達により、エンジニア組織とデータアナリストから成るカスタマーサクセス組織を拡大させ、「Collectro」の機能拡充および、導入後の分析を通じたデータドリブン経営体制の立ち上げの効率化を図ってまいります。
Hogetic Labの事業背景
コロナ禍をきっかけにDXシフトが加速し、2030年度の市場規模は2020年度の3.8倍となる5兆1957億円に達すると予想されており、市場規模の拡大とともに日常の業務オペレーション領域やチャネル構築領域等のデジタル化は日々進んでいます。その一方で、企業のカルチャーや長年定式化されてきたプロセス等によってデジタル化の進みが悪い領域も散見されます。その中でも弊社が着目しているのが意思決定のデジタル化です。
意思決定のデジタル化については、社内データの統合、可視化、AI開発などの方法で従来アプローチされてきているものの、それでも日本のデータ利活用の水準は国際的に見て低いのが現状です。
現状に対して弊社は、
データ分析者が社内外のデータをスピーディーに集めることができない
データ分析者が市場に圧倒的に足りていない
という2つの大きな課題を認識しています。
Hogetic Labはこのような現状を変えるべく、分析領域特化のDXスタートアップとして、次世代型のデータプラットフォームの提供、アナリティクス・イネーブルメントサービスの提供、データ分析のプロフェッショナルチームによる支援を通じて、日本のあらゆる企業の意思決定のデジタル化にチャレンジしています。
現在では日本を代表する小売企業様、エンタメ企業様とのお取り組みが続々と立ち上がってきており、ニーズの大きさと我々のソリューションの意義を感じています。今回の資金調達を足がかりに我々のソリューション群をさらに発展させていきます。
分散型データクローラープラットフォーム「Collectro」
・プロダクト概要
「Collectro」は、あらゆるAPI経由でのデータ収集を実現するためのデータクローラープラットフォームです。顧客企業の業界特性、既存のデータ分析環境等に応じて柔軟に収集システムを構築することができるのが特徴。顧客環境に収集システムをデプロイするユニークなアーキテクチャにより、取り扱えるデータが従来サービスよりも豊富になることに加え、本来は釣り合いにくい”コストメリット”と”サービス制約の少なさ”の両立が実現できます。
内製の分析基盤の立ち上げ・高度化はもちろんのこと、業界ごとに特化した分析ノウハウをカスタマーサクセスとして提供することで継続的なサービス改善を実現。データアナリストの体制が十分に整っていない大手企業〜スタートアップであっても「Collectro」を活用し、弊社独自の育成メソッドと分析ノウハウを注入することで、最終的には自社の内部人材でデータ分析・運用ができるようになります。
すでに、大小・業界問わず、様々なデータ分析案件にて「Collectro」の導入が進んでおり、既存データの統合・外部データの収集・トレンド分析・需要予測・自動マスタリング等の幅広いニーズで国内最大手クラスの小売企業、エンタメ企業、ミドル〜レイターステージのスタートアップ等での引き合いが増えています。
また、D2C領域、エンタメ(IP)領域については、弊社のノウハウを凝縮したデータ利活用のパッケージも用意しており、お客様の環境に合わせて「Collectro」を基軸にしたデータ分析運用も提供しております。こちらのパッケージも合わせてエンタープライズ企業・スタートアップ企業様を中心に今後3年間で200社以上の契約数を目指してまいります。
・Collectroの提供体制
Hogetic Lab社内のデータアナリスト、データBizDev、データエンジニア、データサイエンティスト、BIエンジニア等によるプロフェッショナルチームが「Collectro」の導入支援に加え、社内でのデータ分析の成功機会創出、組織に根付かせるための育成や顧問など、顧客企業で必要になるサービスを柔軟に提供します。また、導入後のお客様の接点となるカスタマーサクセスは、データアナリティクスのバックグラウンドのあるメンバーを中心に構成しており、あらゆる課題に柔軟に対応できる体制を整えています。顧客企業内部でデータドリブンのカルチャーが芽生え、それがスケールし続けられるよう、我々は並走していきます。
・Collectroの導入 / 販売代理店に関するお問い合わせ
下記の販売パートナー問い合わせ窓口よりご連絡ください。
株式会社Hogetic Labについて
会社名:株式会社Hogetic Lab
設立:2020年4月1日
代表取締役:大竹 諒
所在地:〒107-0052 東京都港区赤坂8-11-26 +SHIFT NOGIZAKA 5階
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