今年で16年目となる、国内最大級のスタートアップカンファレンス「IVS」。2023年6月28日から3日間に渡って京都で開催される「IVS2023 KYOTO」の、メディアパートナー・コミュニティパートナーとして、当メディアが参加することになりました。日本国内の大規模スタートアップイベントと言えば、IVS、ICC、Innovation Leaders Summit、Tech in Asia などが有名ですね。筆者はスタートアップ歴1年半という新参者であるため、この業界に入るまで、どのイベントも知らなかったですし参加したことがありません。
IVSがどのようなイベントなのか、参加するとどのような体験が待っているのか。初心者目線で、やさしく解説していきたいと思います。
「IVS（Infinity Ventures Summit）」とは
日本・アジアを中心にグローバルな投資活動を行う、独立系ベンチャーキャピタルファンド、株式会社Headline Japanが運営する国内最大級のスタートアップカンファレンスです。
2007年から始まった招待制カンファレンスで、主にインターネット業界のトップレベルの経営者・経営幹部が一堂に集まり、業界の展望や経営について語りあうコミュニティに成長。過去に本戦に登壇した企業は、クラウド会計ソフト「freee」、スキルマーケット「ココナラ」、ビジネスSNS「Wantedly」、資産運用「WealthNavi」等で、数多くの上場企業を輩出し、M&Aも生まれていることから、起業家の「登竜門」とも呼ばれています。
開催地とイベントのテーマは毎回変わり、他のイベントに比べると海外からの参加企業も多く、グローバル色が強いように感じます。
「IVS2023 KYOTO」のコンセプト
テーマは「What’s your new adventure?」
IVS代表の島川敏明さんは、今回の開催地を「京都」に決めた理由を次のように話しています。
「京都は優秀で情報感度の高い学生が集まる土地で、モノづくりに関わる企業が多い。そして、世界に誇れる古都であり、日本の優れたゲーム、音楽、アート、アニメーションなども積極的に生み出す土地柄であることから、京都に決めました」
開催地を決めたのは、おそらくコロナが終息の兆しを見せた時期だったのだろうと想像すると、「京都」は海外からのインバウンドの方々にとっても、日本を代表する観光地。スタートアップカンファレンスの象徴的なイベントになりそうです。
また今回のIVSは新たな挑戦として、起業やスタートアップに接点がなかった一般の方に大きく門戸を開き、経営層以外の方もリーズナブルな価格で参加できるようになりました。前回に引き続き、Web3.0のイベントである「IVS Crypto」も同時開催します。
目的別のネットワーキングを創出
購入するチケットによって、入れるエリアが異なる“ゾーニングシステム”を導入しているため、ネットワーキングの中身もより濃いものになるでしょう。
各ゾーンに「IVS」と「IVS Crypto」エリアの2つがあり、往来が可能です。なお「IVS Crypto」エリアは、多くのコンテンツが英語での実施になるそうです。
| PRO BASE | NEXT CITY | |
| 目的 | 事業成長における知見共有や、事業プレゼンテーション、資金調達を含む商談など、トップレベルによる交流にフォーカスし、具体的に事業成長させるきっかけを生み出す | 多くの現役スタートアッププレイヤーや、世界中から集まるWeb3プレイヤーとのコミュニケーションを通じて、起業のきっかけや、仲間作り、キャリアステップを発見する |
| ターゲット | スタートアップ経営者やCXO（経営層）、投資家、事業会社のマネージメント層のみ | 起業を目指している方、エンジニア、スタートアップに興味がある方、いまスタートアップで働いている方など、主にU-30の社会人と学生 |
| 特色 | 購入に審査が必要なため、厳選された人たちの集まりになる | ”次世代”を担う、モチベーションの高い方が集まる |
| コンテンツ | トークセッションを中心としたステージプログラムや、参加型のワークショップ、アルコールの提供も含めたネットワーキングラウンジなど | 大小様々なセッションやワークショップが開催され、”PRO BASE”に参加しているスタートアップのCXO、投資家なども数多く登壇し生の声を聴くことができる |
| チケット | PRO Pass、VIP Pass | Next Pass |
IVSに参加すべき理由
スタートアップのCXOは「ヒト・モノ・カネ」と言われる経営資源、たとえば自社サービス/プロダクトに磨きをかけること、営業活動に時間を費やすこと、良い人財を見つけることが最重要事項なのだと思います。
しかし、同時に大切にしたいのが、刺激となる「新しい人との出会い」、付き合う人を変える（増やす）ことではないでしょうか。
経営コンサルタント・大前研一さんの「人間が変わる方法は3つしかない」という有名な言葉を引用します。
人間が変わる方法は3つしかない。
1番目は時間配分を変える。
2番目は住む場所を変える。
3番目は付き合う人を変える。
この3つの要素でしか人間は変わらない。
もっとも無意味なのは、｢決意を新たにする｣ことだ。
かつて決意して何か変わっただろうか。
行動を具体的に変えない限り、決意だけでは何も変わらない。
IVSに参加すると、きっと多くの出会いがあることでしょう。
ここからは、IVS代表の島川敏明さんにお話を伺っていきます。
NovolBa神成：前回の那覇では、どのような方々が参加されたのでしょうか。
IVS島川：IVS2022 NAHAは、約2000名の方に参加いただきました。参加者層としては、経営者が60％、事業会社の方が17％、投資家が15％、残りが行政やメディアの方です。
神成：すごく盛り上がったみたいですね。我々参加していないのに「IVS NAHAお疲れ様会」を弊社オフィスで開いたんですよ（笑）
スタートアップがIVSに参加すると、どんな良いことがありますか？
島川：スタートアップにとっての「実利」がある、とあえて断言させていただきます（笑）
参加予定者が5,000名を超え、IVS史上最大規模になります。
私たちはネットワーキングやコミュニティに力を入れていまして、それを目的で来場される方も多くいらっしゃいます。IVSでの出会いがきっかけで、資金調達やM&Aなどに繋がった、という嬉しいご報告もいただきますし、業務提携、商談が決まるケースも多いです。
また、同じフェーズで悩んでいる経営者との横の繋がりができること、スタートアップビジネスの最新トレンドを効率よくキャッチアップできることも、参加するメリットだと思います。
神成：人との出会いって、偶然でありながら、どこか必然を感じますよね。とてもワクワクします。
IVS2023 KYOTOの楽しみ方
神成：3日間に渡って夜のオフサイドまで、様々なイベントが行われていますが、事前準備から当日参加まで「IVSの楽しみ方」を伝授して頂きたいです！
島川：IVSをより楽しむための一番のポイントは、「当事者になること」でしょうか。
マインド的な話になってしまいますが、イベントに参加する側ってどうしても受動的になりがちですよね。
IVSではぜひ「京都に集まったみんなでスマブラしようぜ！」くらいの、ゆるいサイドイベントを自ら企画するぐらいの勢いで参加して頂けると嬉しいです。「未来を探しに行く」「友達を探しに行く」といった、明確な目的がなくても良いと思いますし、すでに色々なグループが立ち上がっていますので、積極的にコミュニティを探して欲しいですね。
IVSでも、Facebookグループをつくっていますし、Twitterでは「#IVS参加表明」というハッシュタグで、参加者が可視化されています。こういったグループやハッシュタグなどを有効活用して、IVSが始まる前から「当事者」になって交流を深めていくのが、IVSの正しい楽しみ方だと思います。
神成：事前に情報収集しながら、当事者になって目いっぱい楽しむということですね。
サイドイベントは、京都VC主催のピッチ大会といった本気のものから、朝RUN、麻雀、ポーカー、盆栽といったユニークなものまで、たくさん公開されていますね。
NovolBaコミュニティでも、29日（木）21:00からイベントを計画していまして、「チームアップに活かせるボードゲームであそぼう」という、ミートアップを兼ねたゆるい会を京都市内で開催する予定です。
※詳細は決まり次第、告知
筆者が必ず参加したいと思っている公式サイドイベントを１つご紹介します。
「Oasys Special Event」概要
ゲーム特化型ブロックチェーンOasys主催の「Oasys Special Event」は、IVS公式サイドイベントの中で最大規模。会場は、世界遺産である二条城。
メインステージでは、大手を含む国内外ゲーム会社各社からの新作ゲーム等の発表会を開催。また、「チームラボ」による夜の二条城の光のアート空間や、飲食が可能な屋台スペース、日本を代表する音楽家・大沢伸一氏をお招きしたDJブースを予定しています。
日時：2023年6月28日（水）19:00〜21:00（18:30開場）
場所：京都府 二条城
京都市中京区二条通堀川西入二条城町541
入場料：無料
対象者：IVS2023 KYOTO / IVS Crypto 2023 KYOTO参加者 および個別招待者
※悪天候の場合翌29日に順延の可能性あり。
特別クーポン
この記事を読んで「IVSに行ってみたい」と思った方に朗報です。
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■チケット購入リンク：
https://events.bizzabo.com/IVS/page/2534328/tickets?promo=NovolBacommunity
■クーポンコード：NovolBacommunity
■有効期限：6/23（金）23:59まで
一緒に京都へ行きましょう！
イベント概要
【開催日】2023年6月28日（水）13:30 ～ 6月30日（金）18:00
【会場】京都市勧業館「みやこめっせ」、ロームシアター京都 他
【主催】IVS KYOTO実行委員会（株式会社Headline Japan / IVC、京都府、京都市、一般社団法人京都知恵産業創造の森）
【後援】経済産業省 / 日本経済団体連合会（経団連） / 新経済連盟（新経連） 日本ブロックチェーン協会
取材日：2023年6月12日
編集・文：神成 美智子
写真：砂流 恵介（IVS提供）
